Lovesick
君の存在を知ってから 何故かよく見かけるようになって
周りの景色が何一つ変わったわけじゃない いつもと同じ
昨日だって その前の日だってそこにいたわけで
何てことはない 気付けば瞳が君を探す
知らぬ間に気配を感じとる 姿を追う俺の視線
胸に強烈に残るその後姿を
貪り欲しがる 脳が叫ぶ
風景の中にいた君は あっという間に額縁から出てきた
世界の一部の君 なはずが 世界は君の一部だった
君だけが色付いて見える 背景なんてモノクロで
君だけが躍動してる 隣の人はマネキンで
いつの間にか君の情報しか処理しなくなった俺の身体
つまりこれは どうも恋に落ちてしまったらしいという証拠で
誰も責任なんて取ってくれやしない 出口のない深い森
この突然変異に戸惑いながら 目線が重なろうものなら
なぜだか 目を逸らしたいのに 逸らせない
その間に 取通り過ぎていってしまう 可愛い小悪魔
逸らせないのは穴があくほど見つめていたいからで
逸らしたいのは俺がおかしくなってしまいそうだから
狂ってしまっても まだ君を知りたい
愛しいというよりは むしろもの知りたさが先で
君の頭からつま先から心の中まで 全て覗いてみたい
まだ面識もないのに 妙にじらされている気になるのは
明らかにある種の熱に冒されていて
医者に行っても治る筈などなく
君のその柔らかな頬に触れればおさまるものかと
勝手に想像するあたりも病的で
そんなことをうすらぼんやり考えるうちに
どういうわけか一日過ぎてしまう
君に 出逢ってしまったばかりに
俺は不治の病にかかってしまった
あとがき。
北山さんイメージです。
あ〜あ、恋のマジシャンが病気になってしもうた(何事)
読んでいるそこのアナタ!あなたのせいです(責任転嫁)
こんな北さん見てみた〜い。
という妄想だけ残して去ります。
読んでくださってありがとうございます。
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